溶接機と技術

溶接インバータ

なぜ今の機械はこんなに小さくて軽いのか — トランスではなくインバータ

溶接インバータ AI generated

インバータは重いトランスに取って代わった。電源電流を直接変圧する代わりに、まず高周波の交流に変換する。だから今の溶接機は小さく、軽く、精密に調整できる。どの工房でも標準だ。

溶接機はここ数十年で大きく変わった。重くてかさばるトランス箱から、片手で持てる手のひらサイズのインバータへ。その違いは、電源電流をどうやって溶接電流に変えるかという技術にある。

昔ながらのトランス: 電源電流(230 V/400 V、50 Hz)を直接、低い溶接電圧まで降圧する。そのため大きな鉄心と大量の銅が必要で、だから重い。頑丈で壊れにくいが、重くて大きく、調整はざっくりとしかできない。

インバータ: ここでひと手間かける価値がある。電源電流はまず整流され、次に高周波の(20~100 kHz)に刻まれ、この高周波電流だけが小さなトランスで変圧され、その後また整流される。コツはこうだ。高い周波数なら、トランスは大きさも重さもほんの一部で済む。

ここから、インバータを標準にしたメリットが出てくる。

• 小さくて軽い: 200 Aのインバータは30~50 kgどころか数キロしかない。工房でも現場でも持ち運びに最適。

• 高効率: 同じ溶接能力なら損失熱が少なく、コンセントからの消費電力も少ない。

• 精密に調整できる: インバータはミリ秒単位で電流を調整できる。これが、シナジー特性、ソフトスタートの基本だ。

• 電源にやさしい: PFC(力率改善)付きの最新機は電源に均等に負荷をかけ、弱い引込口や発電機でも安定して動く。

欠点はこうだ。インバータはホコリ、金属粉、湿気に弱い。電子部品は導電性のある付着物が苦手だ。定期的に掃除機で吸い、乾燥して保管すれば長持ちする。

実践では、手溶接や工房での使用なら、今はほとんどインバータが正解だ。重いトランスが価値を持つのは、産業用途で何年も連続全負荷で使い、重さより頑丈さが大事な場面だけ。

過熱せずにどれだけ連続で使えるかは、を見ればわかる。