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トリウムタングステン電極

TIG溶接用のトリウム酸化物1~2 %を含むタングステン電極。トリウム酸化物は電子の仕事関数を下げるため、アークがより容易に発生し、電極先端がより低温に保たれ、耐電流性が向上する。注意:トリウムは放射性であり、研削粉塵は健康に有害である。

物理化学的作用機構

電極棒はタングステンに1~2 %のトリウム酸化物(ThO2)を添加したものである。トリウム酸化物は先端の電子仕事関数を下げる。これにより電子はより低い電圧で棒から放出される。アークはより容易に発生し、安定して燃焼する。電子放出に必要なエネルギーが少ないため、電極先端はより低温に保たれる。これにより先端はより長く形状を維持し、棒はより高い電流を流せる。トリウムは放射性元素である。アルファ線放出体は酸化物として棒中に存在し、研削時に粉塵として放出される。

冶金学的関連性と溶接時のリスク

トリウム酸化物は実質的に溶融池に入らない。溶接部は冶金学的に変化しない。主なリスクは電極の取り扱いにある。研削時に放射性微粉塵が発生する。この粉塵は肺に入り、そこに留まって放射線を照射し続ける可能性がある。粉塵との皮膚接触も避けるべきである。交流溶接では電極の消耗が早まり、アークが不安定になる。この電極は直流溶接用に最適化されている。

現場実践と行動指示

トリウム入り電極は鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金の直流溶接にのみ使用すること。研削時は必ず研削盤に直接集塵装置を使用するか、湿式研削を行うこと。FFP3クラスの呼吸用保護マスクと使い捨て手袋を着用すること。トリウム入り電極専用の研削盤を別に用意すること。研削粉塵は密閉容器に集め、放射性特殊廃棄物として処分すること。ほとんどの用途では、ランタン入り(金/青)またはセリウム入り(灰色)タングステン電極が同等の非放射性代替品となる。購入前に色分けを確認すること:赤はトリウム酸化物含有(2 % ThO2)、黄は1 % ThO2を意味する。新規購入時は非放射性代替品を優先すること。

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